学校で指導を必要とする児童数の変化
まずは図を見てほしい。
これはれっきとした文科省の作ったグラフだ。
ものすごく数が増えているのが「学校で指導を必要とする児童数の変化」だ。
色別になっているが、上から順に
- ADHD(注意欠陥多動性障害)
- LD(学習障害)
- 自閉症
- 情緒障害
- 難聴その他
- 言語障害
となっている。
この中で激増しているのが「ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)、自閉症、情緒障害」で、「難聴その他、言語障害」の子どもたちはほとんど増えていない。
「要指導児童」全体は平成12年(西暦で2000年)少し前から増えていて、「ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)、自閉症、情緒障害」などが激増しているのが平成16年(西暦2003年)頃からとなっている。
自閉症の原因
この中に自閉症があるが、以前は脳に傷があるというような「器質性」の疾患だと思われていた。またそれは母親の育て方に問題があるというような「母源病」とも言われていたが、どちらも否定されている。それが増えているのだ。こんな短期間に激増するのは「環境要因」しか考えられない。文化だとしたらもっと長くかかるし、器質性のものは急増したりしない。
その環境要因として最もクロに近いものが有害化学物質の影響だ。
ここでネオニコチノイド農薬の出荷量のグラフを示そう。どう思うだろうか。
ネオニコチノイド農薬
2017年の夏、松本市で市民が求めた「ネオニコチノイド農薬の空中散布の中止」は、残念ながら市長が断り訴訟になった。松本市長はチェルノブイリで頑張ってくれていた医師なのに、とても残念なことだ。市長でも医師でもない私たちが頑張らなければ、子どもを守ることすらできないという結論になるだろう。
しかもこのネオニコチノイド農薬は家の中にも、そもそもの木材にも使われている。そうでない木材を選ばなければならないのに、製材所・材木屋でそのことを知っている人がいない。もちろん天然住宅は使っていないが、それが当たり前にならないと子どもたちの異変を止められない。こうした事態を知る「親免許」でも作らないと、子どもを育てられなくなりそうだ。
天然住宅田中優コラム「持続可能な社会を目指して」より転載しました。
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