お住まい見学会@伊豆
伊豆半島で天然住宅を建てた大同さんのお宅に見学させてもらってきた。とても頼もしいご主人が、太陽光発電での電気自給だけでなく、芝の育成まで始めていた。その場所は伊豆のほど高い山の上で、5000坪という広大な敷地に、オリーブなどを植えた庭の中にあった。我が家と同じでなるべく自給しようとしていて、私よりもはるかに勤勉に畑などの手入れをしていた。
残念ながら雨の日だったために、遠くまでは見渡せないが、まるで絵本の中の世界のように敷地が広がっている。そこでいろいろ見せてもらった。
面白かったのが井戸のポンプの話だ。深い井戸のために、とても電気を消費すると話していたので、荏原の新しいポンプが48%も省エネしたと話してみたら、大同さんはすでにそのことを知っていて、ポンプが壊れるのを待っているとの由。たぶん、ポンプの省エネなんて、普通は誰も知らない話だろう。自給していなければそんなことを考えもしないだろう。
大同さんに聞いてみると、想定した通り何でも詳しく知っている。さすがは自給志向の人だけあって、情報も自給しているのだ。とにかくなんでも自給している。近くに廃港になった港があって、そこで汲んできた海水から塩まで作っていた。電気が余る日に使うためだそうだ。舐めてみると複雑な味がしてうまい。電気が余った日にこんな利用の仕方があるのかと思う。
味噌づくりワークショップ
大同さんの奥さんの発案で、味噌づくりワークショップを行った。我が家は醤油を発酵中だし味噌も友人に作ってもらっている。今回は持ち帰るのも大変だから遠慮したが、意外なことに天然住宅の新人スタッフの増本さんが詳しかった。なんでも彼自身が味噌づくりをやっているらしい。さすがは天然住宅に勤めようとするだけのことはある。
他の人の分まで味噌づくりしてくれている。彼は性格も穏やかで、とても親切な人だと思う。こういうスタッフに恵まれているから天然住宅は存続できているのだなとつくづく思う。
進化する家
その大同さんの家は天空の城みたいだ。視線の下を流れる雲を見ながらそう思う。長い寿命のある安全な家だからいいのかもしれない。窓には大きな透明ガラスの木製サッシの窓がついている。その窓の外には木製ウッドデッキがついている。聞いてみると大同さん自身が作ったものだそうだ。やがて大同さんが育てている芝が玄関のアプローチにつながる予定だ。今が最高ではなくて、進化する家がいい。
大同さんは山あり谷ありの人生を味わった後、この家を建てた。地盤の工事すら自分でしたのだそうだ。次回見に行くのが楽しみだ。家は建てて終わりではなくて、そこから進化するのが面白い。なぜか天然住宅を建てる人にはそういう人が多い。目が離せないような家なのだ。
田中優天然住宅コラムより転載しました
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