学校給食でこれを目指してほしい。
よく言われる「特別栽培米」は、農薬の散布量の話なので、持続性の高い危険なネオニコチノイドが使われることが多い。
名称のイメージと違ってちっとも良くないのだ。
***以下引用***
長野県の旧真田町(現在の上田市)では給食の改革が行われ、素晴らしい実績をあげました。パン給食を止め、完全米飯の和食に変えたのです。この改革を行ったのは平成9年に旧真田町の教育長に赴任した大塚貢さんでした。
当時は地元の学校は生徒の非行が問題になっており、大塚さんは生徒の食事内容に問題があることに氣づきました。なんと約30%の生徒が朝食を食べていませんでした。
朝食を食べる生徒の食事内容も菓子パン、ハム、ウインナー、レトルト食品、ジュースなど化学薬品で味つけされたものが多かったのです。
そこで、大塚さんは保護者に向けて食生活の重要性についての説明会を開きました。
ところが、保護者はなかなか関心を持たず、非行を起こしている生徒の保護者ほどそれは顕著だったそうです。ならば学校給食を変えるしかないと給食改革に乗り出します。しかし、それは大変なことでした。
それまでの給食は、菓子パンや揚げパンが出ることがありました。
ご飯は週に1回程度で、それ以外の主食はスパゲッティや中華麺やソフト麺などで、このような食事に慣れているので、美味しいイワシの甘露煮を出しても、教師や子どもから魚臭いなどと非難されました。
パンや麺類のときは、どうしてもおかずが油が多い物や加工品になってしまい、ちゃんと営養が摂れません。
そこで、大塚さんは完全米飯の和食給食に変えることを決めました。しかし保護者からも批判され、「給食費を出しているんだから好きなものを食べさせろ」と言われたそうです。
安全なお米を探し回り、農家と契約すると、「1農家のために給食を私物化している」などと叩かれました。そこで農協と契約することになり、無農薬か低農薬の米や野菜を生産してもらうようお願いしました。それでも批判が出る中で、地元の方達の協力によってお米や野菜、大豆製品、果物などが無農薬か低農薬で提供されるようになりました。
また、町長からの全面的な協力により、給食費の値上げをすることもなく平成14年に完全米飯の給食に変えることに成功しました。
実際に給食を変えたら、アトピーやアレルギーの子どもが劇的に少なくなり、精神面でも影響が表れ、キレる子どももほとんどいなくなりました。この学校では、給食の改善のほかにも授業内容を工夫して生徒の興味を惹きつける、校内で花を育てて心豊かにするなど改革を行いました。その結果、生徒の勉強への意欲が増して学力が向上しました。
旧真田町では、塾に通う生徒が全体の10%くらいとそれほど多くありません。塾に通わずに学力が上がれば、家計の負担も減ります。また親も食へ対する意識が変わり、家庭の食事ではインスタント食品が減り、手作り料理が増えたそうです。
大塚さんが教育長になる前には40名ほどの不登校の子どもがいましたが、平成17年には小学校でゼロ、中学校で3名までに減りました。
旧真田町では、平成13年頃には成人の犯罪件数が140件を超えるピーク時から平成24年頃には約半分までに減りました。
様々な圧力や反対にも負けず、給食改革を行った大塚貢さんの信念は本当に素晴らしいと思います。
全国で学校給食を変えたいと思っている人達に大きな勇氣を与えていることでしょう。
食で子どもの未来は変わります。
***以上引用終わり***