SDGsを盲信しないわけ

SDGs=持続可能な開発目標とは、示された17のゴールを実現していくことにより、「持続可能で公平な社会」、「環境と経済発展の両立」「安全、安心なインフラの整備」を、「誰一人取り残さない」で実現していく目標になっている。

経過でいえばブラジル会議(1992年)に始まった「アジェンダ21」「ミレニアム開発目標」で具体化し、それをさらに総合的にまとめた目標と言えるだろう。


進むにつれて総花化し、何かもよくわからない総花的な生け花のような感がある。
1992年のブラジル会議(通称・地球サミット)にも参加していた私にとって、何だか焦点の見えない話のように思える。

ブラジル会議の会場の外にはたくさんの路上生活する人たちがいて、会議場を作るために追い出されたたくさんの人がいた。「ファベーラ」と呼ばれる巨大なスラムとつながる道路には戦車まで置かれ、貧しい人たちはリオデジャネイロの町から排除されていた。
いくら「誰一人取り残さない」と言われても、とても信じることなどできないのだ。

ブラジル会議それ自体が「環境開発会議」と名付けられ、会場に設けらたブースには名立たる世界企業が軒を連ねていた。さらに会議には排除されていたはずの日本の「経団連」は、自らNGOと名乗って参加していた。

そして今、肝心のSDGsの達成度が高い国々は、インフラの整った先進国ばかりになっている。「持続可能で公平な社会、環境と経済発展の両立、安全・安心なインフラの整備」を目指す中で、途上国ではどうしても達成できないのだ。インフラと経済が整うまでは。

それはわかるにしても、日本は2020年時点で17位に留まっている。
達成できていないのが以下の点だ。

重要課題が残っている目標
目標5:ジェンダー平等を実現しよう
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標14:海の豊かさを守ろう
目標15: 陸の豊かさを守ろう
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

課題が残っている目標
目標2:飢餓をゼロに
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標10:人や国の不平等をなくそう
目標12:つくる責任つかう責任

頷けるのではないか。先進国であるにもかかわらず、食べることもできない人や子どもたちがたくさんいて、餓死すら起こる日本社会はとてもではないが上位になれるはずがない。

加えて農薬や化学物質の規制が十分に行われず、子どもたちはそのために発達障害すら起こしている。「誰一人取り残さない」どころか、「利益のためなら誰一人残さない」有様だ。

このSDGsには、大きい小さいの概念がないのだ。

いつも「より根本的な問題は何か、何から解決すべきか」を考える私にとって、これには耐え難いほどの違和感があった。

例えば「貧しさをなくそう」という項目があるが、より深刻なのは途上国の場合だ。「学校に行け」と言われても働かなければ生きていけない国では無理だ。いくら学べと言われても教材が高くて買えないなら無理だ。程度の差こそあれ、それは日本も同じだ。現実に国公立大学に進学している子どもたちは、圧倒的に裕福な家の子どもが多いのだ。


根本的には「途上国の累積債務を免除すること」が必要だ。先進国から贈られる援助額よりも、返済に費やされる金利額の方が大きい状態がずっと続いているのだから。

途上国への政府開発援助(ODA)問題についての参考記事
>>こちら(Facebook田中優コミュニティ2013年の投稿に飛びます)

そして環境改善のための費用を、企業の利益の中から支払わせることが必要だ。人々の環境負荷の解決費用は、人々が負担する税金の中からこれまでも負担している。企業だけが環境を汚染することで利益を生みながら、その解決の費用を負担していないのだ。

このような問題源と解決者とが一致していないことが、今の問題の根源なのだ。それを考えると、SDGsに期待できないのは当然のことだと思うのだ。



しかしそんな私たちが取り組んでいる天然住宅だからこそ、できることがある。
持続可能な暮らしをしようとする人たちにはきちんと本物を届け、住宅を建てる木材から使用する素材に至るまで厳選したい。有害化学物質を可能な限り使わず、なるべく長く使える材料を使う。そうすれば建物は社会の資産となり、建て替えの資源の無駄が避けられる。もちろん住まう人は健康を維持でき、森もまた健全に維持される。

天然住宅は「森を守って健康長持ち」をコンセプトに、国産無垢材の健康・エコ住宅づくりを行っています。

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